○政府参考人の出席要求に関する件
○予算の執行状況に関する調査 (米国の関税措置等に関する件)
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039 高木真理
○高木真理君 立憲・社民・無所属の高木真理です。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、赤澤大臣、長きにわたる交渉、お疲れさまでした。 七月の合意内容が、九月四日の大統領令、それから共同声明、投資に関する覚書として形になったということは一定の評価をしたいというふうに思いますけれども、相互関税が一五%に下がったからよかったという話では全くないというふうに思いますね。元々自動車でも、先ほどもありましたけれども、二・五%だったわけで、そこがこの一五%になってしまっている。 今、このトランプ大統領による相互関税は全世界で被害が出ている災難のようなものだというふうに思います。この災難の被害を小さくするために、つまり吹っかけられた高い関税を下げるために相互にウィン・ウィンである投資をするということを方針としてやっていかれたという話は先ほど来から出てきました。 でも、今回この決まった投資の覚書にある内容というのはウィン・ウィンと言える内容だというふうに評価していらっしゃいますか。端的にお答えください。
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040 赤澤亮正
○国務大臣(赤澤亮正君) 今般署名した了解覚書は、七月二十二日の日米間の合意の実施の一環として、日米の相互利益の促進、すなわち、日米同盟の更なる強化と経済安全保障の確保、我が国の経済成長の大幅な促進を目的としたものでありまして、日本の対米投資に係る日米間の了解事項を記したものです。 ウィン・ウィンかというお尋ねで、簡潔にということでしたので、私自身は、まさに投資イニシアチブに沿った投資は、今申し上げたとおり、日米両国にとってウィン・ウィンの結果をもたらすと、全体パッケージとして、かつ米側から関税引下げを引き出すことができるだけの内容になっていたということで、御質問に対しては、ウィン・ウィンの関係になっているというふうに理解をしております。
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041 高木真理
○高木真理君 いや、そういう内容だとはちょっと思えないですね。普通の投資が行われて、普通に投資したものに普通にリターンがあるという、そっちで米側にも利益があるから、そういうことに鑑みて相互関税下げてくださいねというんだったらまあ分かるんですけど、今回のこの覚書にある八十兆円、五千五百億ドルの対米投資というのは、投資先、これ日本企業が投資しますけど、投資先選べませんね。 投資先をどういうふうにするかというと、日本人の入っていない投資委員会の推薦に基づいてトランプ大統領が決めるとなっている。そして、日本は投資委員会に協議、助言をする協議委員会には入れる。ここでリスク審査をしますけれども、ここで危ない投資先だったら意見して、投資委員会で推薦しないようにすればいいから大丈夫だよと思う方いらっしゃるかもしれませんけれども、これ微妙な案件だった場合には米側に押し切られてトランプ大統領まで上がっちゃう可能性というのはあるわけですね。 そういう案件に対して、最後に投資しませんという降りるという選択肢ができるみたいですけれども、それを降りた場合に、これをやっちゃうとペナルティーで相互関税に跳ね返ってくる可能性があるということも覚書項目八に書いてあります。 この内容で不平等だとは思いませんか。令和の不平等覚書ではないかと思いますけど、いかがですか。
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042 赤澤亮正
○国務大臣(赤澤亮正君) まず前提として、これ、米国が関税の引下げで、先ほど相互関税とおっしゃいましたけど、当初はできないという意見が大勢だった自動車、自動車部品の関税も引き下げています。毎年五兆円ずつ関税取られるはずだったところを、大分それを縮減することができたという中身をまず持っています。そのことに米国が合意したこと自体、米国はこの投資イニシアチブに大変前向きなんですね。 そんな中で、ちょっと御紹介しておくと、今委員から御紹介ありませんでしたけど、日本は必要な資金提供確かに行いますが、米国は、土地や水、電力、エネルギーの提供、オフテーク、買取りの契約、あるいは規制プロセスの迅速化といった様々な貢献を行う意図を有しています。そして、可能かつ利用できる場合に、比較可能な外国のベンダー及びサプライヤーの代わりに日本のベンダー及びサプライヤーを選択すると。 端的に言えば、これ、法令を守るということはこのMOUの中に書き込んでありますので、JBICやNEXIが関わるということは、日本の利益に端的に言ってしまえばなるもの以外関わりようがない。それがもしないような場合には、法令違反だから、このMOU、反するよねということは言えるように条文上なっているということがあります。 その上で、しっかり米側も貢献をする、日米双方で経済安全保障上重要な分野について米国の中にサプライチェーンをつくり上げようということでありますので、私は、これはもうウィン・ウィンの関係にしっかりなっているもので、不平等条約というふうに呼ばれるような内容ではないというふうに理解をしております。
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043 高木真理
○高木真理君 このスキーム、御説明しなかったんですが、資料一のところに書いてありますけれども、この協議委員会の中にもうかかってくる時点でもう不利益なものについては出てこないというような感じで今のことは理解すればよろしいですか。
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044 赤澤亮正
○国務大臣(赤澤亮正君) まず、書いてあることは、投資委員会、これラトニック商務長官が議長を務められるということで、これ、米国内のサプライチェーン、米国内にどういう工場を造るかとかそういう話ですので、米国がイニシアチブというか主導権を取るのはこれ当然だと思っています。 この米国人のみで構成する投資委員会が設置されますが、そこは必ずまず第一歩として日米で構成をする協議委員会に協議をする、その場で法令上、戦略上の論点についてきちっと議論を尽くすということですので、先ほど委員に申し上げたように、何かそのJBICやNEXIの法律に反するような日本の利益に何らならないようなものとか、あるいは、収支相償ということを書いてありますので、大赤字になるようなものに手を出すようなことはこれ法令違反になりますので、しっかりその点を指摘をして、そういう選択肢についてはこれは成り立たないということを申し上げた上で、投資委員会が玉を選択をして、先ほどトランプ大統領が決めるとおっしゃいましたけど、トランプ大統領は投資委員会から薦められた選択肢の中から選ぶということでありますので、大統領はそもそも、何というか、発議をしてこれをやれというような仕組みで動くようにはなっていないということが一つ。 あともう一つ、念のために申し上げておくと、これ、米国内にプロジェクトを、何というか、始めるのは、必ずしも日本企業に限ってはいません。要は、米国が米国内でサプライチェーンつくるのにいいということであれば、ちょっと分かりやすく言うと、例を言えば、台湾の企業が米国内に工場を造るとか、そういうものであっても、米国がそれは米国の経済安全保障上のその確保に役に立つと認め、日本の側でも何かしらそこに材料を入れるとか、できた製品買い取るとか、メリットがあれば起こり得るので、必ずしも日本が日本のお金で米国の中に日本の工場を造りまくるという話でもないということについては御理解をいただきたいと思います。
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045 高木真理
○高木真理君 次に伺います。 資料二ですけれども、見出しを見ていただければと思いますが、対米投資、既に今年の上半期で増えています。前年比で二割増であります。金額は半期で二十六兆千七百五十一億円ということで、今回のような投資枠組みがない中でのこうした投資のほかに、八十兆円を三年半でやるということになっていますね。問題は、既にアメリカへの投資が伸びて全体四七%、過去最高だけれども、他国への投資は減っているということもこの報道の中にあります。 日本企業が投資しようとするその資金、こうした今回のような政府方針がなければ国内に投資されたかもしれませんけれども、今回これがあるので、もっとアメリカへアメリカへということが政府からも行くと思います。ほかの国への投資も行かなくなるかもしれない。いろんなものを、巨大なこの投資を更にアメリカに振り向けさせることになっています。分散投資しないとリスクが大きくなるんじゃないでしょうか。 赤澤大臣、交渉過程で、対米投資が増え過ぎてしまったらアメリカ一本足打法になって危ないな、他国への投資案件を未然に奪ってしまわないかな、日本の国内への投資が減らないかな、こういうことは考えませんでしたでしょうか。
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046 赤澤亮正
○国務大臣(赤澤亮正君) 委員の御指摘は大変重要な点でありまして、私どももチームの中でそれに似た議論をしたことがございます。そのときのおおよその流れだけ結論を申し上げると、これ、経済安全保障上の重要な分野についていろんな投資をしていくことは、端的に言うと、言い方あれですけど、宝の山というか、例えばですね、AIに使う半導体といいますか、GPUといったようなものは今後需要が爆発をするので、それについてはもう日本国内の投資も全力でやる、例えばラピダスとかキオクシアとかいろんなものありますが、そういうことも全力でやるが、一方で、米国が求めるような投資をやって、米国内でもそういう生産を盛り上げる、需要を同盟国が満たせるようなものをつくり上げるということについては、これはもう本当にこれから需要が爆発するものであるので、それはもう最大限やっても追っ付かないぐらいじゃないだろうかという議論もありました。 そういう意味で、今回その米国内に、例えば半導体についてサプライチェーンをつくり上げていく上で、それが何かゼロサムで少ないパイを日本から取ってみたいな話では全くなくて、経済安全保障に関わる分野はそういう意味で非常に需要が増えていく分野なので、それについて、今のようなことをやっても、先ほど申し上げたように、他の委員に、日本の国内投資も盛り上げていくと、米国でもやると、その全てやっても十分に必要な需要はあるだろうという前提でやっておりますので、我々の中では必ずしも、今委員が御指摘の点、大変重要な点ですが、そういう懸念は今のところ心配ないだろうというふうに結論を出したところでございます。
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047 高木真理
○高木真理君 懸念はまああると思います。なので、しっかりこの後の推移を見守っていただいて、影響が出るというふうに、打撃があるというふうに私は思っておりますけれども、注視をしていきたいというふうに思います。 次ですけれども、先ほども十一月に最高裁の判決でこのトランプ政権の相互関税、違憲になる可能性があるという話がありました。今回、一五%に下げるためにこの八十兆円、五千五百億ドルを投資を積み上げたという話があります。二つには連関の関係があります。この相互関税の話が違憲となった場合に、この八十兆の投資の話はなくなるんでしょうか。
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048 赤澤亮正
○国務大臣(赤澤亮正君) 御指摘の米国内の司法の動き、もちろん報道等を通じて承知しておりますが、現時点において仮定の御質問にお答えすることは差し控えたいと思います。 我が国としては、引き続き、関連の動向を注視しながら、その影響を十分に精査しつつ適切に対応をしてまいります。
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049 高木真理
○高木真理君 仮定のことには答えないということではありますけど、もしそうなった場合には、これ絶対交渉に行かなきゃいけないと思うんですよ。なのでここを、いや、これこっちだけ残るということにならないようにしっかり話を付けに行かなきゃいけないとしたら、先ほどもありましたけれども、赤澤大臣、これまでの経緯をよく御存じなので、喪に服している場合じゃないんじゃないかなというふうに思いますけれども、その点いかがですか。
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050 赤澤亮正
○国務大臣(赤澤亮正君) これも御通告のない質問でございますけど、その点について、やっぱり米側と協議をする必要があることが生じた場合には、MOUの中も見ていただきますと、基本的に円満に協議をして解決をしていくというようなことも書いており、しかも、今回の合意を形成する過程で、私とラトニック商務長官もそうですし、石破総理と大統領もそうですけど、日米間の信頼関係をかなり積み上げることができたと思っています。 日米力を合わせて経済安全保障上重要なサプライチェーンをつくり上げようという、そのある意味魂の部分というのは、もう両方で信頼関係の上に共有をしておりますので、しっかり協議を続ければいい結論が出ていくと私は確信をしておりますし、そういう意味では、私の後任にもしっかりそういう点理解をした上で適切に対応していただきたいというふうに思っております。
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051 高木真理
○高木真理君 次の項目に移ります。 トランプ関税の、大統領令をめぐる薬価の問題について、最初の通告のものは飛ばして二点目に行きたいと思いますけれども、対日の相互関税の話ではないんですけれども、薬価に関して、資料の三ですね、三にも付けさせていただきましたけれども、トランプ政権、大手製薬会社十七社に対して薬価引下げ要求を行っているところであります。 品目によっては、大手製薬会社側が、先進国で最も安い薬価への引下げを要求しているわけですけれども、これを製薬会社側が回避しようとして、日本、この皆保険の中で、薬価、公定価格でとても低いというところがありますので、その日本への輸出はやめた方が会社にとっては利益があるんじゃないかということで回避されてしまったらドラッグロスが更に広がってしまうのではないかという懸念があるんですが、その点についていかがでしょうか。
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052 福岡資麿
○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘がありました件、米国時間、米国の七月三十一日にトランプ大統領が米国や欧州の製薬企業十七社に対して米国における医薬品の価格を他の先進国の中の最低価格に引き下げることを求めるなどの内容の書簡を発出したことについては承知をしておりますが、この対象となる医薬品の範囲であったり、また薬価を参照する国の範囲、これが明らかではございませんため、どのような影響が生じるか、予断を持って申し上げることは差し控えさせていただきます。 一方で、必要な医薬品が国内で供給されるように日本市場の魅力度を高めることは重要であるというふうに考えておりまして、我が国においては、令和六年度の薬価制度改革において革新的医薬品のイノベーションの適切な評価等を行うなど必要な取組を行っておりまして、医薬品業界の意見も聞きながら、引き続き必要な取組を行ってまいりたいと思います。 なお、あえて申し上げますと、米国の民間シンクタンクの分析によりますと、欧州諸国と比較して日本の薬価が突出して安いということはなく、仮に日本が薬価を参照する国に含まれる場合であっても日本市場への上市を控えることというのは考えにくい状況であると考えていますが、引き続き状況を注視してまいりたいと思います。
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053 高木真理
○高木真理君 残り時間が少ないのであれですが、三点目、トランプ関税がもたらす米国のインフレ、これ余り今回の相互関税、アメリカの経済に本当にいいことばっかりもたらさないと思います。結果的にドル高円安を招くような流れになっていくんじゃないか。 日本はインフレに……(発言する者あり)では、意見としてまとめますけれども、質問にならないので意見としてまとめますけれども、アベノミクスの負の遺産で多額の国債の残高がある中ではなかなか利上げが難しいので、円安になっていくことを心配をしておりますので、対応方よろしくお願いいたします。 以上です。